みずたに探究室。 ゆる〜いアスリートの日々の気づき

ひっそりと生きているアスリートが、日々の気づきや探究結果を公開しています。以下、絶賛連載中! "日本一ゆるい陸上選手の〜"シリーズ ①エッセイ『アスリートが社会のレースから降りてみた』 ②生き方提案『心が軽くなるネコ型お気楽ライフのすすめ』 ③指導の哲学『心を殺さない指導 脱・勝利至上主義』 ④走りの哲学『走りの3種の神器 -腹圧・乗り込み・重心移動-』

<<<旧記事>>><第1回>北島康介さんのビジネス

一昨日1日1記事と謳っておきながら、初回の更新が1日遅れましたことを謝罪します。笑
実は今オーストラリアにいるのですが、レンタルしたWiFiの調子が悪かったのです。
にしても、初回の1行目が謝罪のblogって、どうなんですかね。笑

 

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では早速、初回となる本記事では北島康介さんのビジネスを紹介します。

 

①\ビジネス=新しい価値を生み出し、世の中を良くすること!/

 

最近よく武井壮さんら著名人がツイッターなどで"現役の陸上選手は自分で自分や競技の価値を高めろ!"といったニュアンスのことを訴えていますが、そのイメージがわかない人がほとんどだと思います。


なので、実際にトップアスリートが現役時代に始めたビジネスの例として、元水泳選手の北島康介さんを例にあげ、"価値"とは、そして"ビジネス"とはそもそもなんだっけということを伝えていきたいです。

 

北島康介さんは、スイミングスクール・個人レッスン・トレーニンセミナーなど、現在6つのビジネスを同時に走らせています。
そのうちのいくつかは、北京五輪の翌年の2009年から、つまり現役アスリート時代から始まっています。

 

例えばトレーニンセミナーの場合は、日米でのトレーニングを経験した北島康介さんが、"海外にあるけど日本にまだないトレーニングを日本に持って帰り、人々に提供"しています。
この事業を一言で説明すると"自分が必要だと思うけどまだこの世にないものを生み出して、人々にも提供する"ですよね。
そしてその対価にお金をもらいます。

 

実はこれがビジネスの基本です。
"自分が必要だと思うもの・欲しいもの"と"他人が欲しがってるもの"をリンクさせるだけでビジネスは成立します。

 

②\ビジネスは社会貢献!/
突拍子もない話になりますが、中学生の頃、学年に1人はこんな生徒がいましたよね。
テストの過去問や優等生が板書したノートを売って小銭を稼ぐ生徒。

 

さて、この過去問を売り捌いて小銭を稼ぐ生徒と、トレーニング環境を開放することでお金を稼ぐ北島康介さんの違いはなんでしょうか。
(比較すること自体が失礼甚だしいですが笑)

それはビジネスの先にある"真の目的"が違います。


どういうことかと申しますと、この生徒にとって真の目的は"小銭を稼ぐこと"ですが、北島康介さんにとっての真の目的は、最新のトレーニング環境を作ることを通して"自分、そして日本の水泳界のレベルを向上させること"です。
つまりビジネスって社会貢献なんですよね、自分発信で世の中を良くしていくことです。


北島康介さんは引退した今も、"日本水泳界に貢献すること"を真の目的として、選手のマネジメント、指導者の育成、日本にまだない海外のトレーニング用品やサプリメントを輸入・販売などにビジネスを広げ、社会貢献しています。

 

"あの北島康介"が作ったトレーニング環境を利用できるとあれば、第二の北島康介を夢見る若手選手や、その指導に当たるコーチ陣は当然喜んで飛びつきます。


北島康介さんは"自分が欲しいもの"と"自分以外の水泳選手が欲しがるもの"を一致させましたので、北島康介さんが借金をして自分のためにトレーニング環境を作ったとしても、他の利用したい人たちから借金以上のお金を回収できます。


そしてその余ったお金を、さらに自分や他の選手のために投資することができます。

投じたお金を回収することについての余談ですが、日本のサラリーマンは年中"その取り組みはペイ(=pay)できるの?それはどうやってペイするの?"なんて話してます。
私も新入社員の頃はよく課長に突かれていました。笑 "社会人は費用対効果を考えなきゃあかん!"と。

 

\③価値≒ブランド≒信頼/
さて、これまで水泳界の北島康介さんについて書いてきましたが、陸上競技界ではウサイン・ボルト選手、日本だと大迫選手や日本代表の4継メンバーのブランド価値が高いですね。
例えば"大迫選手が自分が世界記録を出すために作った理想のトレーニング施設"を一般人も使えるとなれば、お金を持ってる皇居ランナーたちは飛びつくでしょう。

 

これは大迫選手に"世界トップクラスのアスリート"という個人のブランド(=信頼)があるために、人々が価値を感じてビジネスが成り立つんですよね。

 

もしこのblogの書き手である水谷が理想のトレーニング施設を作ったり海外からサプリメントを輸入・販売したところで、胡散臭いと思われるだけですからね。"誰だよお前、何様だ!"って。笑

 

なので、もし私が生み出したサービスや製品に価値を感じて欲しいと思った場合、名の知れた企業に入ってその企業ブランドを利用したり、知り合いのトップ選手をイメージキャラクターに使うしかないんですよね。
例えば、"◯◯株式会社の水谷、△△大学陸上部出身の水谷、◻︎◻︎選手と一緒に練習をしていた水谷、××の資格を持っている水谷がオススメするサプリメント!"みたいな感じです。

 

また、その他にも上記を掛け算してブランドを作ることも可能です。
"日本一足の速いカメラマン水谷"、"◻︎◻︎選手の専属カメラマン水谷"によるスポーツ写真の撮り方講座!みたいな感じです。大喜利のようにセンスが必要です。
このように掛け算でもその人のブランドが成り立つので、どの業界でも美男美女や高学歴といった人たちが話題に挙がりやすいのです。

 

\④まとめます!/
今回はビジネスってそもそもなんだっけ?という話を北島康介さんの例を挙げて解説しました。
そしてその答えは、"自分が欲しいけどまだこの世には無いものを作り、それに他人が価値を感じ需給し、その対価にお金をもらう"という、いわゆる需要と供給のお話でした。

 

次に、"ビジネスは小銭を稼ぐ汚いものではなくて社会貢献だ"という話をしました。例えば、陸上競技のトップ選手が理想だと思う練習環境を日本に作ったとします。そして自分が使わない時間帯に一般の方に有料で貸し出すと、トップ選手は施設代を回収でき、使用する一般の人たちも今まで日本になかった環境でトレーニングすることができ、そして最終的に日本の陸上界のレベルアップに繋がる。これって立派な社会貢献ですよね。
それぞれの業界のトップの人たちが持っている考えやノウハウって、それだけで価値があるんですよね。

 

最後に、今までこの世になかったものに価値を感じてもらうには"ブランド"が必要というお話をしました。


上記の北島康介さんや大迫選手のように、何かしらのトップに立つ人間は自分というブランドを使って、私のように特に秀でたものがない人間は大企業の看板や他人の看板を借りることで自分のサービスやモノの価値を高めるという話でした。

 

今回の記事を通して、ビジネスは人を騙して小銭を稼ぐ汚いものじゃなくて、"世の中をよくする社会貢献なんだ"ってことが伝わればと思い書きました。
ちなみにこの目線で日経新聞を読んだり、業界研究すると面白いです。

 

-余談-
なぜ今回北島康介さんのビジネスを最初に取り上げたかと申しますと、いまオーストラリア行きの飛行機の中で私が、水泳の日本選手団に囲まれているからです。笑
ゴールドコーストで試合か合宿でもあるんですかね?怪我にだけは気をつけて、がんばってきてくださーい!